○飯南町情報公開条例

平成17年1月1日

条例第7号

(目的)

第1条 この条例は、町民の知る権利を尊重し、町民が必要とする町の保有する公文書の公開等に関し必要な事項を定めるとともに、町が町民に対し説明する責務を全うすることにより、町民と町との信頼関係を深め、町民参加による開かれた町政を推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 町長、教育委員会、選挙管理委員会、農業委員会、固定資産評価審査委員会、監査委員及び議会をいう。

(2) 公文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真、フィルム及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして当該実施機関が管理しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。

 官報、公報、新聞、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの

 図書館その他の町の施設又は機関において町民の利用に供することを目的として管理されているもの

(3) 公文書の公開 実施機関が、この条例により、公文書を閲覧若しくは視聴に供し、又はその写しを交付することをいう。

(実施機関の責務)

第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、公文書の公開を求める町民の権利を尊重するとともに、個人の尊厳を守るため、個人に関する情報がみだりに公開されないように、最大限の配慮をしなければならない。

2 実施機関は、公文書の公開に当たり、その目的を達成するために、公文書の適切な管理体制及び検索体制の確立に努めなければならない。

(利用者の責務)

第4条 この条例の定めるところにより公文書の公開を求めるものは、この条例の目的に即し、適正な請求に努めるとともに、これによって得た公文書を適正に使用しなければならない。

(公文書の公開を請求できるもの)

第5条 次に掲げるものは、実施機関に対して公文書の公開(第5号に掲げるものにあっては、そのものの有する利害関係に係る公文書に限る。)を請求することができる。

(1) 町内に住所を有する者

(2) 町内に事務所又は事業所を有する個人及び法人その他の団体

(3) 町内に存する事務所又は事業所に勤務する者

(4) 町内に存する学校に在学する者

(5) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が行う事務又は事業に直接の利害関係を有するもの

(公文書の公開の請求手続)

第6条 前条の規定により公文書の公開を請求しようとするものは、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した書面(以下「公開請求書」という。)を提出しなければならない。

(1) 氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)

(2) 公開の請求をしようとする公文書を特定するために必要な事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項

(公開の決定及び通知)

第7条 実施機関は、前条に規定する公開請求書を受理したときは、受理した日から起算して15日以内に、当該請求に係る公文書の公開をする旨又はしない旨の決定をしなければならない。

2 実施機関は、前項の決定を行ったときは、速やかに当該決定の内容を書面により、公開請求書を提出したもの(以下「請求者」という。)に通知しなければならない。

3 実施機関は、第1項に規定する期間内に決定を行うことができない正当な理由があるときは、必要な限度においてその期限を延長することができる。この場合においては、速やかに延長の期間及び理由を書面により請求者に通知しなければならない。

4 実施機関は、第1項の規定により公文書の全部又は一部を公開しない旨の決定を行った場合は、第2項の規定による書面にその理由を付記しなければならない。この場合において、当該理由がなくなる期日をあらかじめ明示することができるときは、その期日を記載しなければならない。

5 実施機関は、第1項の規定による決定を行う場合において、当該公文書に第三者に関する情報が含まれているときは、必要に応じて当該第三者の意見を聴くことができる。

(公開の実施方法)

第8条 実施機関は、前条の規定により公文書を公開する旨の決定を行ったときは、請求者に対し、速やかに公文書を公開しなければならない。

2 公文書の公開は、実施機関が指定する日時及び場所において行うものとする。ただし、郵送等の方法により公文書の写しを交付する場合にあっては、この限りでない。

3 実施機関は、公開の請求に係る公文書を公開することにより、当該公文書を記録した文書等を汚損又は破損させるおそれがあるとき、部分公開を行うとき、その他合理的な理由があるときは、当該文書等を複写又は当該文書等から出力若しくは採録したものにより、公文書の公開を実施するものとする。

(公開をしないことができる公文書)

第9条 実施機関は、公開の請求に係る公文書に、次の各号のいずれかに該当する情報が記載されているときは、当該公文書の公開をしないことができる。

(1) 法令又は条例(以下「法令等」という。)の定めるところにより公開することができないとされているもの

(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって特定の個人が識別され、又は識別され得るもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 何人でも法令等の規定により閲覧することができるとされている情報

 公表することを目的として実施機関が作成し、又は取得した情報

 法令等の規定に基づく許可、免許、届出その他これらに相当する行為に際して実施機関が作成し、又は取得した情報で、公開することが公益上必要であると認められるもの

 公務員の職務遂行に関して記録された情報に含まれる当該公務員の職名及び氏名

(3) 法人その他の団体(国及び地方公共団体その他の公共団体を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公開することにより、当該法人等又は当該個人に明らかに不利益を与えると認められるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある危害から人の生命、身体及び健康を保護するため、公開することが必要であると認められる情報

 違法若しくは不当な事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある支障から人の財産又は生活を保護するために、公開することが必要であると認められる情報

 又はに掲げる情報に準ずる情報であって、公益上の必要から特に公開することが必要であると認められるもの

(4) 公開することにより、人の生命、身体、財産の保護、犯罪の予防又は捜査その他公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれがある情報

(5) 町と国又は他の地方公共団体その他公共団体又は公共的団体(以下「国等」という。)との間における協議、協力、依頼、要請等に基づいて実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公開することにより、国等との協力関係又は信頼関係を著しく損なうと認められるもの

(6) 町又は国等の事務事業に係る意思形成過程において、実施機関内部若しくは実施機関相互間又は町と国等における審議、協議、検討、調査、研究等に関し、実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公開することにより、当該事務事業又は将来の同種の事務事業に係る意思形成に著しい支障が生ずると認められるもの

(7) 町の機関又は国等の機関が行う監査、検査、入札、試験、交渉、渉外、職員の身分取扱、争訟その他の事務事業に関する情報であって、公開することにより、当該事務事業又は将来の同種の事務事業の実施の目的の達成が著しく損なわれると認められるものその他町政の公正かつ円滑な執行に著しい支障が生ずると認められるもの

(8) 実施機関(町長を除く。)及び町の執行機関の附属機関並びにこれらに類するもの(以下「合議制機関等」という。)の会議に係る審議資料、議決事項、会議録等に関する情報であって、当該合議制機関等の会議運営規定又は議決によりその全部又は一部について公開しない旨を定めているもの及び公開することにより当該合議制機関等の公正かつ円滑な議事運営が著しく損なわれると認められるもの

(公文書の部分公開)

第10条 実施機関は、公開の請求に係る公文書に前条の規定により公開しないことができる情報とそれ以外の情報とが併せて記録されている場合において、その部分を容易に、かつ、公文書の公開の請求の趣旨を損なわない程度にこれらを分離することができるときは、公開しないことができる情報に係る部分を除いて、当該公文書を公開しなければならない。

(公文書の任意公開)

第11条 実施機関は、第5条各号に掲げるもの以外のものから公文書の公開の申出があった場合は、これに応ずるよう努めるものとする。

(存否に関する情報)

第12条 実施機関は、公開請求に対し、当該請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、非公開情報を公開することとなるときは、実施機関は、当該公文書の存否を明らかにしないで当該公開請求を拒否することができる。

(費用負担)

第13条 この条例の規定による公文書の閲覧に係る費用は、無料とする。

2 この条例の規定により公文書の写しの交付を受けるものは、当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)

第13条の2 開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。

(審査会への諮問)

第14条 開示決定等又は開示請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に係る裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、遅滞なく飯南町情報公開審査会に諮問しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る公文書の全部を開示することとする場合(当該公文書の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)

2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。

3 第1項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げるものに対し、諮問をした旨を通知しなければならない。

(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。)

(2) 開示請求者(開示請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(3) 当該審査請求に係る公文書の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

4 諮問実施機関は、第1項の規定による諮問に対する答申を受けたときはこれを尊重し、速やかに当該審査請求に対する裁決をするものとする。

(情報公開審査会)

第15条 前条第1項に規定する諮問に応じて審査を行うため、審査会を置く。

2 審査会は、前項に定めるもののほか、情報公開制度の運営に関する事項について、実施機関に意見を申し出ることができる。

3 審査会は、委員5人以内をもって組織する。

4 委員は、識見を有する者のうちから町長が委嘱する。

5 委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。

6 審査会は、第1項に規定する審査を行うため、必要があると認めるときは、審査請求人、実施機関の職員その他関係者に対して出席を求め、意見若しくは説明を聴き、又は必要な資料の提出を求めることができる。

7 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

8 前各項に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、町長が別に定める。

(出資法人への協力要請)

第16条 町長は、町が出資する法人のうち、町長が定めるものに対し、公文書の公開等に準じた措置を講ずるよう協力を要請することができる。

(他の制度との調整)

第17条 この条例は、法令等の規定により公文書の閲覧若しくは縦覧又は公文書の謄本、抄本その他の写しの交付手続が定められているものについては、適用しない。

2 この条例は、前項に規定するもののほか、本町の施設において、一般の利用に供することを目的として管理している公文書については、適用しない。

(実施状況の公表)

第18条 町長は、毎年1回、この条例の規定による公文書の公開の実施状況について、一般に公表するものとする。

(情報提供の推進)

第19条 実施機関は、町民が必要とする情報の把握に努め、町政に関する正確でわかりやすい情報を町民が適切に得ることができるよう、積極的な情報提供の推進に努めるものとする。

(委任)

第20条 この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が別に定める。

(罰則)

第21条 第15条第7項の規定に違反して職務上知り得た秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年1月1日から施行する。

(適用)

2 この条例は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に実施機関が作成し、又は取得した公文書について適用する。

3 前項の規定にかかわらず、この条例は、合併前の頓原町及び赤来町から承継された公文書(次項及び第5項においてこれらを「承継公文書」という。)については、適用しない。

(承継公文書の任意的公開)

4 実施機関は、承継公文書の公開の申出があったときは、これに応ずるよう努めるものとする。

5 第13条の規定は、前項の規定による承継公文書の公開について準用する。

(経過措置)

6 施行日の前日までに、合併前の赤来町情報公開条例(平成14年赤来町条例第24号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成27年9月18日条例第35号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成28年3月23日条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの条例の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの条例の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、なお従前の例による。

飯南町情報公開条例

平成17年1月1日 条例第7号

(平成28年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第4節 情報管理・通信施設
沿革情報
平成17年1月1日 条例第7号
平成27年9月18日 条例第35号
平成28年3月23日 条例第7号