○飯南町認知症を理解し寄り添うまちづくり条例

令和8年3月18日

条例第1号

目次

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 基本施策(第8条―第10条)

第3章 雑則(第11条)

附則

認知症は誰もがなり得る身近な病気です。そして高齢者だけでなく若い人でも認知症を発症することがあります。

認知症と診断されたり、その周辺症状がみられる方(以下「本人」という。)が不安に陥り、その結果、周囲の人との関係が損なわれることもあるため、その家族も心身が疲弊してしまうことも少なくありません。

認知症になったとしても自分の意思や感情を持つことができ、必ずしも全てを忘れ、何もできなくなり、本人らしさが完全に失われるものではありません。また、認知症は早期に診断・治療することにより症状が改善する可能性もあります。

町では、これまで認知症に関する理解を深めるための普及啓発や認知症を予防するための施策を実施しています。『住み慣れた地域で安心して暮らす』ことができるよう、地域全体で理解し、支え合うことが必要です。そこで、町一体となり認知症についての理解を深め寄り添うまち飯南町を目指すため、この条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、認知症を理解し寄り添うまちづくりに関し、基本理念を定め、町、町民、事業者及び関係機関の役割を明らかにするとともに、認知症に関する施策と取組の基本となる事項を定めることにより、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせるまちの実現に寄与することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 認知症 学習や記憶障害などの認知機能の低下などを含む諸症状をいう。

(2) 町民 町内に居住し、又は滞在する者(通勤又は通学をする者を含む。)をいう。

(3) 事業者 町内において事業活動を行う者をいう。

(4) 関係機関 本人の支援に携わる医療、介護、福祉、保健、教育、法律、生活関連等の機関をいう。

(5) 認知症サポーター 認知症に関する正しい知識と理解を持ち、地域において本人や家族に対してできる範囲で手助けをする者をいう。

(6) 生活習慣病 遺伝や体質に生活習慣・ストレス・社会環境が重なって発症し、生活習慣の改善で予防や改善が期待できる、がんや脳・心血管疾患、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症などの総称をいう。

(基本理念)

第3条 認知症を理解し寄り添うまちづくりは、次に掲げる基本理念に基づき推進されなければならない。

(1) 本人とその家族に寄り添うことを基本とし、本人とその家族がよりよい生活を実現するために必要な支援が受けられるよう、地域全体で支えること。

(2) 本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で、希望と尊厳をもって、安心して暮らし続けることができる社会の実現を目指すこと。

(3) 認知症に関する正しい知識と理解に基づき、積極的に認知症予防に取り組むこと。

(4) 町、町民、事業者及び関係機関がそれぞれの役割を認識し、相互に連携すること。

(町の責務)

第4条 町は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、本人とその家族の生活や介護における課題を踏まえ、本人が希望をもって自分らしく暮らし続けることができるまちづくりのための施策を総合的に実施するものとする。

2 町は、前項の施策の実施に当たっては、必要な組織体制の整備を図るとともに、常にその実施状況と効果を検証し、内容を見直すものとする。

(町民の役割)

第5条 町民は、基本理念にのっとり、認知症に関する正しい知識を得てその理解を深め、介護予防、見守りなど町民相互の支え合いの活動に積極的に取り組むよう努めるものとする。

2 町民は、本人が様々な領域で社会参画できるよう配慮するものとする。

3 町民は、日常生活において、自ら認知症の予防に努めるとともに、認知症になった場合においても、希望をもって自分らしく暮らし続けることができるよう、町、事業者及び関係機関が実施する認知症に関する取組に参加するよう努めるものとする。

(事業者の役割)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、認知症に関する知識や対応力を深めるため、従業員に必要な教育を実施するよう努めるものとする。

2 事業者は、町、町民及び関係機関が実施する認知症に関する取組に協力するよう努めるものとする。

(関係機関の役割)

第7条 関係機関は、基本理念にのっとり、本人が安心して暮らすことができるように、早期から認知症を持つ人の変化に気づき、必要な支援を行うよう努めるものとする。

第2章 基本施策

(人材の育成と正しい知識の普及)

第8条 町は、関係機関と連携し、認知症に関する専門知識を有する人材の育成と確保に努めるものとする。

2 町は、認知症に関する正しい知識を普及するため、認知症サポーターの養成を積極的に推進するとともに、研修会の開催、広報媒体の活用など必要な施策を実施するものとする。

(認知症予防施策)

第9条 町は、認知症予防のための施策を積極的に実施するものとする。

2 町は、生活習慣病の予防や社会参加の取組が認知機能低下の予防にもつながる可能性が高いとされていることを踏まえ、健康診断の受診勧奨及び運動習慣と栄養改善に関する指導、通いの場への支援など社会環境を整えるために必要な施策を実施するものとする。

3 町は、認知症予防に関する取組を実施する地域組織に対し、必要な支援を行うものとする。

(本人とその家族への支援施策)

第10条 町は、本人とその家族が相談や交流を行うための環境整備を図るとともに、地域における互助、共助の活動に対し支援するものとする。

2 町は、認知症の進行に応じた適切な支援を早期に実施するため、関係機関と情報の共有を図り、連携体制を整備するものとする。

第3章 雑則

(その他)

第11条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この条例は、令和8年4月1日から施行する。

飯南町認知症を理解し寄り添うまちづくり条例

令和8年3月18日 条例第1号

(令和8年4月1日施行)