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令和8年第2回飯南町議会定例会所信表明
町長所信表明及び提案理由説明要旨
本日飯南町議会が開会し、町長が次のとおり所信表明を行いました。
令和8年第2回飯南町議会定例会 町長所信表明及び提案理由説明要旨 [PDFファイル/559KB]
本日、令和8年第2回飯南町議会定例会を招集いたしまして、開会の運びとなりましたことを、はじめにあたりお礼申し上げます。
提案いたしました諸議案の説明に先立ちまして、令和8年度の町政運営に臨む私の基本的な考え方と主な施策について、所信の一端を申し上げます。
【はじめに】
はじめに、1月6日に島根県東部を震源とする最大震度5強を観測する地震が発生しました。
幸いにも、本町は震度3の観測であり、大きな被害はありませんでしたが、地震をはじめとする自然災害に対し、関係機関とさらなる連携強化を図り、災害発生防止と被害の軽減に努めてまいります。
国政におきましては、第51回衆議院議員総選挙が先月に行われ、自由民主党が316議席を獲得する歴史的な結果となり、島根1区においては、高階恵美子氏が、見事に当選を果たされました。心よりお祝いを申し上げます。
高階議員におかれましては、これまで培ってこられた政治手腕を大いに発揮され、一層のご活躍を祈念いたしますとともに、均衡ある国土の発展に役立てるための「首都圏一極集中の改める」や、中山間地域が抱える諸課題の解決に、ご尽力いただくことを期待いたします。
さて、国内では依然として物価高騰が続いており、現在、政府においては、18兆円規模の補正予算で様々な対策を講じられています。
本町におきましては、その財源を活用し、生活応援ポイントとして、い~にゃんPayを1人あたり1万5千ポイント付与の他、町内の商工業者、医療・介護・福祉施設に対する応援金、子育て世帯に対する手当を支給いたしました。
新年度におきましては、さらなる対策として、い~にゃんPay利用促進ポイントの付与や、産地直売所へ野菜等を出荷される生産者への支援を検討しております。
また、県の補助金を活用した低所得者世帯向けの支援事業として、対象となる非課税世帯に対し、1世帯当たり3万円の給付金を支給します。
引き続き国や県の動向に注視しながら、必要な対策に取り組んでまいりたいと考えております。
こうした中、第3次総合振興計画に基づく町政執行も2年目を迎えますが、私は、これまで公約に掲げてまいりました重点政策、
(1)「子どもたちの声が聞こえるまちづくり(少子化対策)」
(2)「安心・安全なまちづくり」
(3)「誇れる産業が継続できるまちづくり」
(4)「定住を進めるまちづくり」
(5)「歴史文化を感じるまちづくり」
これら5つの政策を拡充し、町民の皆様がこのまちに住むことを幸せに感じていただけるよう、取組を進めてまいります。
続いて、5つの重点的政策を進める上で、新年度に取り組むべき主要な事業のうち、最優先課題及び重点施策について申し上げます。
【学校の再編】
はじめに、学校の再編についてであります。
人口減少や少子化に歯止めがかからない中で、次世代を担う子どもたちにとって、より良い教育環境について方向性を示す「飯南町教育環境基本計画」を、昨年9月に策定しました。
新年度は、この計画に基づき具体的な学校の規模や配置について方向性を示す「飯南町立小・中学校再編計画」を策定します。現在、有識者や保護者、学校関係者、住民代表などで構成される検討委員会を設置し、これまでの経過や今後の課題などについて検討を進めており、令和9年3月には方向性をお示ししたいと考えております。
学校の再編は、本町における重要な行政課題であり、将来にわたり、本町の子どもたちにとってより良い教育環境が持続できるよう、関係の皆さんと十分な協議を重ねてまいります。
【特別守る老人ホーム(介護事業)統合に向けた支援】
次に、特別守る老人ホーム(介護事業)統合に向けた支援についてであります。
町内2法人による特別守る老人ホームの統合及び施設建設につきましては、持続可能な介護サービスを確保する上で行政の支援が不可欠と考え、今年度から町職員を法人へ派遣して事業を進めております。
現在、町が主体となって飯南病院付近の建設予定地の造成工事に着手しており、今年の秋頃には法人が主体となって新たな特別守る老人ホーム建設に着手される計画であります。
令和9年秋頃の施設の竣工とサービスの開始に向けて、各関係機関と力を合わせ官民一体となって取組を進めてまいります。
【地域おこし協力隊を活用した人口減少対策】
次に、地域おこし協力隊を活用した人口減少対策についてであります。
第3次総合振興計画に掲げるまちづくりの将来像である「笑顔と誇りを未来へつなぐまち 飯南」を実現するには、人口減少を抑制し、地域の活力を維持していく必要があります。
このことから、「ITを学びながら地域協力活動を行う協力隊」を、新たに募集したいと考えております。
これは、東京都に本社を置くIT企業である「株式会社 Lull(ラル)」と、同じく東京都を拠点として活動する「一般社団法人 離島百貨店」が、飯南町内に新たな会社を設立して協力隊を受け入れるもので、10名の隊員を募集する計画であります。
最大3年間は協力隊として活動いただき、協力隊卒業後も本町でITのスキルを活かした仕事を行いながら生活いただける形を構築していくことで、Iターンだけでなく、本町出身者がUターンしていただくための仕組みとなることを期待しております。
それでは、第3次飯南町総合振興計画の政策分野にもとづき、予算案に盛り込みました主要な施策について申し上げます。
1.「創造力のある未来の人づくり」 子育て・教育・文化
最初に、「創造力のある未来の人づくり」子育て・教育・文化についてであります。
【こども広場の整備】
はじめに、こども広場の整備についてであります。
頓原地区のこども広場につきましては、子どもたちの声が聞こえるまちづくりの一環として、道の駅頓原に隣接する頓原緑地公園へ整備を進めてまいります。
この広場の整備に関しては、昨年10月に「住みよい地域頓原会議」からの提言をいただきました。その提言内容を参考に「多くの方に自然を感じていただける広場」として、主に遊具や東屋、駐車場の整備を行う計画としています。
これまでも、子どもたちをはじめ多くの方に緑地公園を利用いただいていますが、今後も誰もが自由に過ごせる場所として、また、周辺施設が持つ集客機能との相乗効果によって、町内外の方に何度も訪れていただける場所となるよう進めていきたいと考えております。
【保育所の今後のあり方に関する検討】
次に、保育所の今後のあり方に関する検討についてであります。
これまで検討委員会を2回開催し、保育所の職員体制や施設の状況など、現状の共有や課題を整理してきました。そうした中、保育所の設置数に関して意見をいただいている状況であり、今月18日の検討委員会では、その点に関しての議論を行う予定としています。
新年度におきましては、適切な保育を継続するための方向性を早期に定めることができるよう、検討を進めてまいります。
【志々小学校の閉校】
次に、志々小学校の閉校についてであります。
志々小学校につきましては、児童数の減少が見込まれ、校舎の安全性に課題があることから、住民、保護者への説明や意見交換を重ねてきましたが、先月25日の飯南町総合教育会議において「令和9年3月をもって志々小学校を閉校し、令和9年4月から頓原小学校に統合する」ことを正式に決定いたしました。
これまで真摯な議論を重ねていただき、歴史ある志々小学校の閉校についてご理解ご協力いただいた保護者や地域の皆さんに心より感謝申し上げます。
今後、志々地区の関係者で構成する「志々地区協議会」で、閉校に向けての準備や統合後の地域と子どもたちの関わり方、地域活性化対策などについて話し合いを続けるとともに、児童の学習環境の変化やスクールバスによる通学支援などの準備に万全を期してまいります。
【小学校の給食無償化】
次に、小学校の給食無償化についてであります。
国は、子育て世帯への支援を強化する観点から、小学校給食費の抜本的負担軽減のための交付金を創設し、市町村に配分する方針を示しました。
本町では、これまで食材費の物価高騰分や地元食材の提供に必要な経費を町独自に補うし、保護者負担を据え置きながら給食の質を確保してきました。
今回示された国の交付金には限度額が設定されており、本町の実際の給食単価は、これを上回っています。
このことから、小学校の給食につきましては、その差額を町が負担することで、新年度から完全無償化することといたしました。
一方、中学校の給食につきましては、国から支援の方針が示されておらず、交付金も無いため、無償化には町の負担も大きいと考えており、これまでどおり保護者負担を据え置いた額といたします。
引き続き、地元食材を使った安全安心で美味しい給食の提供に努めてまいります。
【飯南高校の魅力化推進】
次に、飯南高校の魅力化推進についてであります。
来島地内に整備した滞在型地域交流拠点施設「三日市Node」につきましては、来月の運用開始に向けて準備を進めており、管理人としてハウスマスターを1名配置し、施設の管理や生徒の支援を行いたいと考えております。
飯南高校のコンソーシアム組織である「飯南キラリ!ドリームアップ推進協議会」の運営につきましては、引き続き業務委託を行う予定ですが、新年度は、先ほどのハウスマスターや高校魅力化コーディネーターも業務委託により実施したいと考えており、3名の体制で飯南高校の魅力化を推進してまいります。
【国民スポーツ大会に向けた頓原町民野球場の整備】
次に、国民スポーツ大会に向けた頓原町民野球場の整備についてであります。
2030年島根かみあり国民スポーツ大会のソフトボール競技会場である本町では、飯南町ソフトボール協会のご尽力により、大会運営に必要な公認審判員や記録員の育成が順調に進められています。
新年度は、国民スポーツ大会に向けた整備計画に基づき、頓原町民野球場の整備に着手し、3塁側の防球ネットとバリアフリートイレを整備することで、全国規模の大会運営に必要な環境を整えます。
なお、頓原町民野球場は少年野球、中学校や高校の練習試合など野球関係者の利用も多いことから、国民スポーツ大会を契機に、野球にもソフトボールにも快適な球場としてリニューアルできるよう計画的な整備を進めてまいります。
【町内文化財の保護と活用】
次に、町内文化財の保護と活用についてであります。
本町には多くの伝統行事や、地域に伝わる貴重な文化財などがあります。
新年度は、令和5年度末から整理作業、調査研究を進めてまいりました塩谷上遺跡の報告書を作成するとともに、歴史文化講演会を開催し、調査の成果をご報告したいと考えております。
この遺跡からは、16世紀中ごろに埋蔵されたと考えられる古銭、約1万5千枚が出土しており、意図的に特定の古銭を収集しているという特徴があり、貴重な出土例とされています。
また、赤穴瀬戸山城の基礎資料とするため城郭の石垣の記録保存を行い、町の文化財指定を進めてまいります。
これらの取組により、地域の歴史文化の価値の再発見や地域資源のすばらしさを感じていただき、歴史文化を感じるまちづくりを進めてまいります。
2.「誇れる産業と仕事づくり」 産業振興
次に、「誇れる産業と仕事づくり」産業振興についてであります。
【水田農業の振興】
はじめに、水田農業の推進についてであります。
本町で生産される飯南米は、これまで推進してまいりましたエコロジー米「奥出雲千石米」栽培の取組により、食味値の高い良質米として広島方面や関東方面に流通し、消費者から高い評価をいただいております。
こうした中、インターネット通販の商品評価雑誌「月間モノクロ(2月号)」において、飯南町産のモチ米「ヒメノモチ」を原料として製造するJAしまね頓原加工所の「杵つき切り餅」が、「切り餅」部門の第1位に選ばれました。「もち米の品質の高さが伺え、食感も良く、美味しい餅の条件を満たす極上の餅」として高く評価されております。
また、本町は長年、県の水稲種子生産に取り組んでおり、現在コシヒカリ等の種子を生産するため、16.8㏊の農地に作付けしていますが、令和8年は、県が開発した「高温に強く大粒で品質に優れる新品種」を、頓原地区宇山地内において、生産準備圃場として1㏊作付けすることとなりました。
これまでの優良種子生産の実績により県から依頼されたものであり、この新品種が県下に広まり、本町での採種面積が増えることを期待しております。
大規模な圃場整備につきましては、琴麓・野萱地区、長谷地区での事業実施のほか、上赤名瀬戸地区でも準備調査が行われています。
また、既存の農地や農業用水路において、改良や補修の要望が多いことから、中小規模の農地整備等にきめ細やかに対応できるよう、地域内での要望調査を実施してまいります。
【担い手確保対策】
次に、担い手確保対策についてであります。
昨年、担い手支援センターに専任職員を配置し、農業従事者の高齢化や担い手不足への対策強化を図ってまいりました。
新年度におきましては、地域で大きな課題となっている草刈り対策について、モデル地区を選定し、地域外からの人材を確保する仕組みづくりに取り組んでまいります。
また、スマート農業の導入による省力化、新規就農者への支援、農業法人間の連携、外国人材の活用など多角的なアプローチにより、持続可能な農業経営を目指してまいります。
【畜産の振興】
次に、畜産の振興についてであります。
5年に一度開催される和牛のオリンピック「第13回全国和牛能力共進会」まで、いよいよあと1年6カ月となりました。
昨年12月から本年6月までに生まれた候補子牛が島根県代表牛として出場できるよう、全共出品対策協議会において、候補牛の飼料費助成や集畜管理などの支援を行い、万全の体制で臨んでまいります。
【有害鳥獣対策】
次に、有害鳥獣対策についてであります。
昨年、全国各地でクマが人の生活圏域に出没し、人的被害が多数発生しました。本町におきましても、出没時に円滑かつ迅速な対応ができるよう、「飯南町緊急銃猟対応マニュアル」を整備し、飯南町猟友会、雲南警察署、島根県東部農林水産振興センターと連携し、2月には机上演習を実施したところであります。
新年度におきましては、実地訓練を予定しており、関係機関との緊密な連携のもと、適切な判断と安全確保が可能となる体制整備を進めてまいります。
併せて、狩猟者の後継者確保を目的に、銃猟免許取得及び銃器購入に要する経費補助を拡充し、地域防除体制の強化を図ってまいります。
【林業の振興】
次に、林業の振興についてであります。
昨年度に引き続き、林業専用道花の谷線進捗を図ってまいります。町産材を活用して住宅を整備する際の補助につきましても、継続して支援を行います。
J-クレジットにつきましては、これまでに1,785t-Co2発行し、これまで757t-Co2販売しております。
今後も販売拡大に努め、森林整備の安定的な財源確保につなげるとともに、森林セラピーなど本町独自の取組の認知度向上を図ってまいります。
また、J-クレジットを通じた伊丹市との交流も継続しており、伊丹市民による本町での植樹を引き続き実施し、都市と山村の連携をさらに進めてまいります。
【い~にゃんPayの利用促進】
次に、い~にゃんPayの利用促進についてであります。
い~にゃんPayは、昨年12月で運用を開始し丸2年が経過しました。
運用開始当初から食料品・日用品を取り扱う加盟店が少なく、使いにくいといった課題がありましたが、この度、町内Aコープ3店が加盟店となり、現金チャージ機を3店舗に配置したことで、利便性が大きく向上しております。
事業主体である飯南町商工会とともに、い~にゃんPayの普及・利用促進に努め、キャッシュレス化への対応と、地域内消費による経済の活性化につながるよう引き続き努力してまいります。
【iまるシェの指定管理】
次に、iまるシェの指定管理についてであります。
三次市内へ設置しておりました飯南町交流物産館iまるシェにつきましては、今月31日をもって町の指定管理を終了することとしております。
これまで運営を支えていただいた出荷者の皆さん、家主であります有限会社はなわ様、指定管理者である飯南パートナーズ様、店舗スタッフの皆さんなど、多くの方々のご協力に改めて感謝を申し上げます。
なお、iまるシェの終了により、農産物の出荷先が減少することから、出荷先の確保に向け、生産者支援策も検討してまいります。
【琴引フォレストパークスキー場の営業】
次に、フォレストパークスキー場の営業についてであります。
今シーズンは、年末年始は降雪が乏しく、年明けの3連休や先月初旬の大雪など、集客に苦慮しました。また、1月6日に発生した島根県東部を震源とする地震の余波を受け、団体客のキャンセルも複数件発生し、入り込み客数に大きな影響を及ぼしました。
今シーズンの営業につきましては、一昨日に営業を終了しましたが、来期の営業に向け団体客の確保など、さらに努めてまいります。
【観光宿泊施設の再編】
次に、観光宿泊施設の再編についてであります。
「憩いの郷衣掛」「都市交流センターやまなみ」「琴引ビレッジ山荘」の再編につきましては、3施設それぞれにある宿泊機能を、1施設に集約するとした方針案をお示しし説明を行いましたが、住民説明会や議会で様々なご意見をいただきました。
このことから、これらのご意見を鑑み、既存の施設を活用し、赤来地域・頓原地域に宿泊・宴会・レストラン機能を有する施設をそれぞれ1カ所ずつ残すことを基本とした再編方針案に改め、その基礎となる調査・検討を行いたいと考えております。
観光・ビジネス客など町外からのご利用はもとより、帰省や宴会・法事など町民の皆さんのご利用も考慮して、使い勝手の良い施設となるよう方針を定めてまいります。
【指定管理施設の料金改定】
次に、指定管理施設の料金改定についてであります。
指定管理施設の「憩いの郷衣掛」「都市交流センターやまなみ」「琴引フォレストパークスキー場」「琴引ビレッジ山荘」「観光りんご園」につきましては、利用料金の上限額の改定を行いたいと考えております。
これは、物価高騰、エネルギー価格の上昇、人件費の増加などの影響によるもので、近隣施設の料金設定なども参考として設定しており、平成31年に改定して以来の改定となります。
各施設とも、厳しい経営状況が続いておりますが、この度の料金改定に合わせ、指定管理者と料金設定等の協議を行い、経費の節減に努め、経営改善にも取り組んでまいります。
【出雲大社大しめ縄の製作】
次に、出雲大社大しめ縄の製作についてであります。
今年7月に8年ぶりとなる架け替えが決定しています出雲大社神楽殿の大しめ縄の製作が、大しめなわ創作館においてスタートしています。
最終工程の撚り合わせは、大しめ縄づくりの見せ場であり、前回もその光景を見ようと町内外から多くの方が集まりました。
めったにない素晴らしい機会であり、多くの来客も見込まれることから、観覧席等を設置して来場者に楽しんでいただきたいと考えております。
米どころ飯南町に根付くしめ縄文化は、まさに本町の「誇り」であり、この文化が未来へつながり継承されることを願いつつ、今回も立派な大しめ縄が奉納されることを期待しております。
この架け替えに併せ、出雲空港の発着ロビーへの搭乗階段側面に、大しめ縄の製作工程と飯南町の四季の魅力を配したPRデザイン広告を、先月設置したところであり、観光客の誘客に向けた情報発信に取り組んでまいります。
3.「誰もが健やかな暮らしづくり」 保健・医療・介護・福祉
次に、「誰もが健やかな暮らしづくり」保健・医療・介護・福祉についてであります。
【予防接種】
はじめに、予防接種についてであります。
来月1日から、妊婦を対象としたRsウイルスワクチンの予防接種が定期接種化となります。
Rsウイルスは、乳幼児に多い感染症で、細気管支炎や肺炎など重症化することがあり、妊娠中のワクチン接種で、出生時から乳児におけるRsウイルス感染による重症化を予防することができます。
また、65歳の方を対象とする肺炎球菌ワクチンの定期接種につきましては、より高い予防効果が期待できる「20価肺炎球菌ワクチン」の接種へ変更になり、これに伴い接種者の自己負担額や助成額を見直しております。
その他、インフルエンザや新型コロナウイルスなど、接種勧奨や公費助成などを適切に行い、疾病等の予防に努めてまいります。
【認知症条例の制定】
次に、認知症条例の制定についてであります。
認知症になっても住み慣れた地域で互いに支え合い安心して暮らせる飯南町を目指すことを目的に「飯南町認知症を理解し寄り添うまちづくり条例」を制定することとしました。
この条例に基づき、認知症に対する理解促進を目的とした啓発事業を行うなど、認知症を理解し、本人とその家族に地域全体で寄り添うことのできるまちづくりに取り組んでまいります。
【介護保険事業計画】
次に、介護保険事業計画についてであります。
新年度につきましては、令和9年度から11年度を計画期間とする第10期介護保険事業計画の策定期間であり、現在、事業計画の策定に向け、保険者の雲南広域連合において、今後の充実すべき施策の検討やサービス見込量を把握するため、基礎調査が進められています。
その計画の中へ、新たに建設予定の特別守る老人ホームの建設計画を盛り込むこととしております。
【冷蔵庫センサーによる高齢者等見守り事業】
次に、冷蔵庫センサーによる高齢者等見守り事業についてであります。
現在、飯南町では75歳以上の一人暮らし高齢者等が急病や事故等により緊急に援助を必要とする場合に、ボタン一つで警備会社に連絡できる「緊急通報システム」を導入していますが、認知機能の低下がみられる方等、現在の緊急通報システムの使用が困難な方もおられます。
そういった方を補う支援として、冷蔵庫の開閉が一定期間無かった場合、事前に登録されているメールアドレスにメールを送信してお知らせする「冷蔵庫センサーによる高齢者等見守り事業」を新たに実施したいと考えております。
【地域医療の維持・充実】
次に、地域医療の維持・充実についてであります。
病院事業の新年度の医師の体制につきましては、引き続き島根県、島根大学などと非常勤の先生方のご理解、ご協力により、今年度と同様の診療体制を維持できる見込みとなっており、これまでと同様に地域に必要な医療を提供できるものと思っております。
経営状況につきましては、社会的な賃金水準の上昇に伴う人件費の増加や物価高騰の影響により、厳しさを増しております。このため、病院事業の安定的な運営を図る必要から、一般会計からの操出金を増額することといたしました。
引き続き、経営の効率化に取り組みつつ、適切な財政運営に努めてまいります。
また、令和9年度には、特別守る老人ホームの統合を控えており、これに伴い入所定員の減少が見込まれております。地域の医療・介護需要に対応するため、病院事業においても病床機能の利活用など体制の検討を進め、地域内で完結できる医療・介護サービスの提供体制の維持を図ってまいります。
4.「安心して暮らせる環境づくり」 定住・生活・防災・自然環境
次に、「安心して暮らせる環境づくり」定住・生活・防災・自然環境についてであります。
【いいなん暮らし応援給付事業】
はじめに、いいなん暮らし応援給付事業についてであります。
本町の出身者やしまね留学等による飯南高校卒業生を対象として、町内に居住し就労する意思のある方を応援する事業「笑顔と誇りを未来へ繋ぐいいなん暮らし応援給付事業」を今年度に創設いたしました。
この給付事業は、本町にゆかりのある若者で、町内に居住し就労する意思のある方を応援する事業であり、対象年齢を15歳以上35歳未満とし、対象者には、い~にゃんPayを5年間で50万から100万ポイント支給するものですが、今年度は5名に給付しております。
この制度が、将来的に本町に住み続け、働くきっかけとなるよう、引き続き本町で学ぶ中高生や本町出身者に周知し、町内への移住・就労を促してまいります。
【定住住宅等の整備】
次に、定住住宅等の整備についてであります。
新たな定住住宅の整備につきましては、世帯向けの入居希望者の増加や、既存の公営住宅の整備状況を踏まえ、新年度において「赤名地内での世帯用定住住宅の整備」に向けた設計を実施してまいります。
昨年度に解体した「たかばし生活改善センター」の跡地につきましては、住宅分譲地として、あるいはセミオーダー住宅の用地として、区画を整備したいと考えております。
【ふるさと応援寄附事業の業務委託】
次に、ふるさと応援寄附事業の業務委託についてであります。
本町における「ふるさと納税制度に関する事務」につきましては、業務の一部を飯南町観光協会や県内事業所に委託して取り組んでおりますが、近年は寄附額が減少傾向にあります。また、ふるさと納税制度は毎年規制が厳しくなる中、自治体間の競争も激化しております。
このことから、新年度はふるさと納税制度に精通した事業所に、関連する事務をトータルで業務委託したいと考えております。
業務委託により安定的に寄附額の向上を目指すとともに、「関係人口」と言われる飯南町ファンや出身者などに対する情報発信の強化に努め、多くの方に賛同いただけるような魅力ある施策への活用に努めてまいります。
【地域公共交通計画の推進】
次に、地域公共交通計画の推進についてであります。
本町における今後の公共交通のあり方を示す新たな計画として、先月、「第3次飯南町地域公共交通計画」を策定し、これに基づき、4月1日に生活路線バスとデマンドバスのダイヤ改正を予定しています。
主な改正点につきましては、
◆高速バスとの接続の改善
◆利用の少ない時間帯の便の集約
◆赤名・来島エリアのデマンドバスの飯南病院への運行
など、利用される方の利便性向上と利用の実態に即した効率的な運行を行うための改正となります。
地域公共交通計画の推進にあたっては、毎年、事業の評価・検証を行い、必要に応じた見直しを行うなど、安心して利用し続けていただける公共交通を目指してまいります。
【災害廃棄物処理計画の策定】
次に、災害廃棄物処理計画の策定についてであります。
地震や風水害等の大規模な災害に直面した際、発生した災害廃棄物を迅速かつ適切に処理するため、災害廃棄物処理計画を新たに策定します。
災害時に発生する廃棄物は、地域の生活環境に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。国の示す指針等に準拠し、本町の実情に即した計画の策定を進めてまいります。
【雲南県域のごみ処理に向けた検討】
次に、雲南圏域のごみ処理に向けた検討についてであります。
広域ごみ処理施設の整備につきましては、近年の賃金や資材価格の高騰に伴い、整備費用の増加による財政負担への影響が大きく心配されることなどから、施設整備に係るあり方の再検討作業を昨年6月から進めています。
昨年10月以降は、再検討支援業務によって、施設整備費の再算定やごみ処理業務を外部委託した際の経費試算などを行うとともに、雲南市・奥出雲町とも情報共有を図りながら、再検討に必要となる基礎資料を作成・整理しています。
新年度におきましては、整理した基礎資料により、1市2町で詰めの協議を実施していく予定で、この検討の結果、雲南圏域にとって最適な仕組みを早くに整えてまいります。
【防災意識の向上】
次に、防災意識の向上についてであります。
近年頻発する集中豪雨等による水害被害の軽減を図るため、国土交通省及び島根県においては、想定し得る最大規模の降雨により河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域を「洪水浸水想定区域」として指定されています。
本町を流れる島根県管理河川におきましても、昨年、この区域が指定されたことを受け、新年度においてその内容を反映したハザードマップの更新を行い、洪水時における円滑かつ迅速な避難の確保に努めてまいります。
また、気象防災アドバイザーと連携して実施している防災対策に関する出前講座につきましては、町民一人ひとりに防災に対する理解を深めていただくとともに、地域や各種団体において災害時の対応について話し合うきっかけづくりとなるよう、引き続き取り組んでまいります。
【公共施設等の脱炭素化】
次に、公共施設等の脱炭素化についてであります。
今年度は、電力消費量の多い赤来浄化センター及び頓原浄化センターの2施設に太陽光発電設備を整備いたしました。
新年度におきましては、役場本庁舎横の公用車車庫への太陽光発電設備の整備を予定しております。
今後は、設置可能なその他の公共施設につきましても計画的に整備を進め、再生可能エネルギーの自家消費の拡大を図ることにより、脱炭素化の推進と電気料金の削減に取り組んでまいります。
【道路網の整備】
次に道路網の整備についてであります。
町道改良につきましては、町道八神千原線、町道新市赤名線の進捗を図るとともに、町道芦原鋳物屋線の工事に着手します。
また、新規路線として町道奥小田向線の設計業務を行い、平成23年度から改良を開始した町道頓原長谷線については最終工事を行い完了いたします。
特別守る老人ホーム事業に伴い整備される道路につきましては、安心安全な交通を確保をするため町道認定を行い、管理に努めてまいります。
道路橋梁につきましては、5年毎に実施している橋梁点検について、新年度は225橋のうち21橋を実施予定であり、併せて飯石広域農道に架かる4橋についても点検を実施し、安心安全な施設管理に努めてまいります。
農業農村整備事業につきましては、現在進められている農道整備の真木張戸線、張戸山手線他5路線につきまして、早期完成に向け県において事業推進が図られる予定であり、安江地区にある七面大ため池について、防災重点農業用ため池緊急整備事業として測量調査設計業務が実施される予定であります。
また、県事業として国道184号の来島3工区(川尻地内)と八神工区及び、県道佐田八神線の長屋谷工区の道路改良の推進が図られる予定であります。
【水道料金の改定方針】
次に、水道料金の改定方針についてであります。
本町の水道料金は、飯南町誕生以降、改定をせず現在に至っており、今後の人口減少による料金収入の減少や施設等の老朽化による更新費等の増加が心配される状況にあります。
このことから、今年度、水道使用料について検討会議を設置し、4回にわたる検討を重ねていただき、先月26日にその検討結果の報告を受けました。
この報告では、水道は町民生活に欠かすことのできないライフラインであることから、
◆今後も持続可能な運営を図るために、30%程度の引き上げはやむを得ない
◆実施にあたっては十分な住民周知期間を設け、段階的に引き上げる等配慮すること
◆施設の効率的な運用や経費の削減に努めること
◆5年毎に使用料の検討を実施すること
といった意見をいただいております。
この報告を基に水道使用料の改定方針を決定し、条例改正の手続きを経て、住民説明など周知期間をしっかりと設け、料金改定を行いたいと考えております。
【簡易水道・下水道の整備】
次に、簡易水道・下水道の整備についてであります。
簡易水道事業につきましては、今年度設計を行いました頓原浄水場の機器更新による機能改善を新年度から2カ年で実施し、安心安全な飲用水の供給を行ってまいります。
水道水の有機フッ素化合物(Pfasピーファス)の含有量につきましては、水道水質基準が引き上げられ、その検査が義務化されました。
このことから、新年度から定期的な検査を行い、今後も安心してご利用いただける水の供給に努めてまいります。
下水道事業につきましては、農道改良に伴う支障移転工事を行うとともに、合併処理浄化槽の新設を行い、引き続き下水道接続率の向上を図るとともに、既存の施設の適切な維持管理に努めてまいります。
5.「協働で進めるまちづくり」 自治・行政運営
次に、「協働で進めるまちづくり」自治・行政運営についてであります。
【交通安全表彰】
はじめに、交通安全表彰についてであります。
多年にわたり交通規則を遵守し、安全運転の推進に功績があった優良運転者として、谷の難波頼孝さんが一般社団法人全日本交通安全協会から、交通栄誉章「緑十字金章」を受賞されました。
難波さんには、本町の交通安全活動に対しても、積極的に貢献いただいており、こうした日頃からのご功労に感謝するとともに、今後のより一層のご活躍をお祈り申し上げます。
【今後のコミュニティの在り方検討】
次に、今後のコミュニティの在り方検討についてであります。
人口減少が進む中、担い手不足や役割分担の負担感など、現状の集落単位での地域運営が難しくなってきており、様々な課題を感じられているのではないかと考えております。
このことから、昨年7月にコミュニティ実態調査を実施しており、自治会長・組長の皆さんにご協力いただいたところであります。
新年度におきましては、アンケート結果から地域が抱えている具体的な課題を抽出し、今後のコミュニティの在り方を検討していくために、地域に出向いてヒアリング調査等を進めたいと考えております。
【谷笑楽校の改修】
次に、谷笑楽校の改修についてであります。
谷笑楽校につきましては、平成21年度に大規模改修を実施していますが、改修から16年が経過し、木造の外壁等の劣化が進んでいます。
このことから、新年度は校舎外壁の改修工事を計画しており、併せて施設の利便性を向上させるために駐車場のアスファルト舗装を行いたいと考えております。
【財政の健全化】
次に、財政の健全化についてであります。
近年の物価高騰と賃金上昇により、人件費や物件費などの経常経費が大幅に増加していることに加え、大規模事業の町債償還が続いており、新年度における予算編成についても基金を取り崩して財政運営を行わなければ、収支均衡がとれない大変厳しい状況となりました。
賃金の上昇等により個人町民税では10月8日%の増加を見込んでいますが、一方で歳入の約半分を占める地方交付税は、物価高騰と人件費上昇分への対応による増額はあるものの、すべて補うだけの充分な額は確保できないものと考えています。
制度改正による、地方揮発油譲与税や環境性能割などの収入減につきましては、地方特例交付金により全額補てんされるようですが、学校給食の無償化など国の政策として進める事業については、しっかりと財源措置されるよう、求めていく必要があると感じています。
これらの財源不足に対応するためには、限られた財源を最大限に活かして、効率的な行政サービスの提供に努めるとともに、大規模事業の計画的な執行により、町債発行の平準化を行い、安定した財政運営を行う必要があります。
また、歳入の確保についても、自治体間競争となっているふるさと納税の効果的な募集方法や寄附額増加の取組、基金の運用、財産処分などによる自主財源の確保に努めていきたいと考えています。
【令和7年度一般会計補正予算】
次に、令和7年度一般会計補正予算についてであります。
この度の補正につきましては、島根県事業として実施される住民税非課税世帯への給付金事業(1世帯あたり3万円)に2千1百万円余、入込客の減少に伴い、琴引スキー場指定管理料の追加分として2千2百万円、介護給付実績等による雲南広域連合負担金3百万円余を追加したほか、運用益の増に伴う基金積立金の増額、事業の完了や精査に伴う減額などにより、総額としては3千2百万円余の減額補正としております。
【令和8年度当初予算の概要】
次に、令和8年度当初予算の概要についてであります。
令和8年度予算は、第3次総合振興計画に掲げる「人口減少社会に適応した持続可能なまち」づくりに向けて、定住住宅建設や地域おこし協力隊の拡充など、喫緊の課題である定住施策に力を入れた予算編成としています。
これらの事業に加え、賃金上昇・物価高騰への対応による人件費、物件費の増加や、基幹業務システム標準化に伴う経費の増加などにより、令和8年度一般会計予算は、対前年12月5日%、9億3千6百万円余の大幅増となる84億2千3百万円余を計上しております。
新年度における主な事業としては、
◆高齢者福祉施設建設整備補助金として 4億円、
◆定住促進住宅整備事業に 9千1百万円余、
◆頓原地区こども広場整備事業に 8千7百万円、
◆民間企業との連携による地域おこし協力隊(IT人材)拡充と拠点整備事業に 8千5百万円余、
◆広域農道の橋梁点検に 1千9百万円、
◆滞在型地域交流拠点施設の管理運営事業に1千2百万円余、
◆谷笑楽校の外壁等改修整備事業に1千4百万円余、
◆公共交通計画の見直しに 6百万円余、
◆熊被害防止のための緊急銃猟への対応経費などに4百万円余、
を計上しており、本町の人口減少を食い止めるための様々な事業を実施するほか、町民の皆さんが安心安全に暮らせるための環境整備を、引き続き進めてまいります。
続いて、病院事業会計ですが、人件費や物件費の増加による影響が大きく、対前年9千4百万円余の増となる14億7千2百万円余を計上しておりますが、地域医療を支える唯一の医療機関であり、一般会計から3億1百万円を補助して運営を行ってまいります。
また、簡易水道事業会計、下水道事業会計においては、管理経費の増加はあるものの、委託業務や整備工事など建設改良費の減額により、いずれも対前年比減となる5億4千8百万円余、5億1千2百万円余を、それぞれ計上しております。
以上、町政を運営するにあたっての私の基本的な考え方と主要施策の概要について申し上げました。
まちの将来像である「笑顔と誇りを未来へつなぐまち 飯南」の実現に向けて、職員一丸となって取り組んでまいります。引き続き、町政運営のご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。
なお、今回提案いたします議案は、条例改正など議決を要する案件26件、令和7年度一般会計補正予算(第8号)など、予算案件12件であります。
提出案件の詳細につきましては、後ほど担当課長に説明させることといたします。
何とぞ慎重にご審議の上、適切なご議決を賜りますようお願い申し上げます。
以上、所信表明及び提案理由の要旨説明とさせていただきます。

