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町指定文化財解説(1)

ページID:0005335 更新日:2022年10月1日更新 印刷ページ表示

町指定文化財

琴引山及び由來八幡宮

 琴引山は標高1014メートルの山で、弥山とも呼ばれています。
 『出雲国風土記』によれば、この山の窟にオオクニヌシの御琴があり、そのために琴引山と呼ぶようになったと記されています。山頂近くには琴弾山神社が鎮座しオオクニヌシ命が祀られ、琴があったとされる大神岩や、穴神岩が残っています。平安時代には寺院が数多く建ち並び、修験道の聖地として信仰を集めたとも言われています。
 また、人々は、この山を祖神の去来する山として仰ぎ、農業のはじまる春になれば山から神をお迎えして豊作を祈り、秋の収穫が終われば山にお送りして来ました。
 古代の昔からこの地域の人々にとって、琴引山は特別な存在として意識されていたようです。本町にとって、貴重な文化遺産であることから指定を受けています。

 

琴引山琴引山風景

 

 由來八幡宮は飯南町頓原に所在し、主祭神として誉田別皇命(ほんだわけのみこと)、足中彦皇命(あしなかひこのみこと)、気長足姫皇命(おきながたらしひめのみこと)を祀っています。
 社伝は、源頼朝の命を受けた田槙安房守が1196年(建久7)に鎌倉の鶴岡から現在の迫(佐古)に勧請し、1265年(文永2)に現在地へ遷座したと伝えています。以降、いわゆる「出雲八社八幡」の一つとして信仰を集めています。
 また、由來八幡宮に伝わる「由來八幡宮の頭屋祭行事」は平成6年に島根県無形民俗文化財に指定されています。

  • 区分:史跡
  • 指定年月日:昭和49年11月14日
  • 所在地:頓原

由来八幡宮       琴弾山神社       琴弾山神社から三瓶山を望む

 由来八幡宮            琴弾山神社            琴弾山神社から三瓶山を望む

比丘尼塚古墳

 比丘尼塚古墳は飯南町八神に所在します。直径およそ15メートルの円墳(方墳であった可能性も指摘されています)で、7世紀ごろ造られたと考えられています。墳丘は南側がかなり改変されていて、内部の横穴式石室の天井石が露出した状態となっています。
 神戸川上流部では比較的大きな墳丘を持ち、町内に残る、数少ない古墳として指定を受けています。

  • 区分:史跡
  • 指定年月日:昭和49年11月14日
  • 所在地:八神

 

bikuni                           bikuni2      

大万木山の自然林(ブナ)

 大万木山は島根県と広島県にまたがる標高1218メートルの山で、山頂付近には落葉広葉樹の原生林が残っています。中でもブナの自然林は中国山地に残る数少ないものとして大変貴重であるとされています。ブナ林の樹齢は80~100年以上と推定されており、なかには周囲が3メートル、高さが30メートルにもなる大木も存在しています。

  • 区分:天然記念物
  • 指定年月日:昭和49年11月14日
  • 所在地:頓原

大万木山

八幡宮の大杉

 飯南町頓原の由來八幡宮境内にある大杉は樹高45メートル、胸高の幹周りが7.7メートルの巨木で、同社の神木となっています。樹齢はおよそ1千年といわれ、ひっそり静まり返った境内に、まっすぐ伸びるその勇壮な姿は訪れる人々に畏敬の念を抱かせます。
 町内では屈指の樹齢を誇る古木として指定を受けています。

  • 区分:天然記念物
  • 指定年月日:昭和49年11月14日
  • 所在地:頓原

    大杉

大なんてん

 飯南町角井に所在しています。個人宅に庭木として植えられたもので、推定樹齢がおよそ200年、62本の株立になっており樹高の最長のもので約7メートルを測ります。なんてんは一般的に樹高2メートル程度、まれに3~4メートルに及ぶことがあるとされる植物で、当なんてんがいかに巨大であるかがわかります。
 株立ちの周囲はおよそ1.8メートルあり、なんてんの株立ちとしては本州最大級であるといわれています。

  • 区分:天然記念物
  • 指定年月日:昭和49年11月14日
  • 所在地:角井

角井八幡宮の御田植行事

 角井八幡宮には田の神をまつる田植祭りが伝承されています。この神事は、田仕事が一段落する農休みの旧暦の6月15日に地元でサンバイと呼ばれる田の神をまつり、豊作をお祈りするものです。はっきりしたことはわかりませんが、江戸時代の終わりごろには行われていたと言われています。
 「さんばい神降ろしの儀」「宮巡りの儀」「八乙女の舞」「牛の代かきの儀」「田植え囃しと御田植の儀」「萱叩き」と続く一連の行事は田植えの準備から虫送りまでを芸能化し、神事としたもので農耕儀礼やそれに伴う信仰を知る上で重要なものとされています。
 特に「牛の代かきの儀」において、カズラで編まれた「草の冠」をかぶり、牡牛と牝牛に扮した人間が「ハラハラハラハラ」と唱えながら「牛の代かき」の真似をする場面は民俗学的に貴重とされています。

  • 区分:天然記念物
  • 指定年月日:昭和49年11月14日
  • 所在地:角井

 

八乙女の舞 牛の代かきの儀 萱叩き

八乙女の舞          牛の代かきの儀        萱叩き

飯石郡小田村御検地帳・飯石郡野萱村御検地帳・飯石郡上来島村御検地帳・飯石郡下来島村御検地帳

 来島四ヵ村の検地帳で、いずれも江戸時代、寛文年間のもの。
 当時、この地方は松江藩に属しており、松江藩の岩崎佐久治によって実施されたことがわかっています。江戸時代の来島村の村落構成を知る上で貴重な資料であるとともに、検地が実施された地域に残る検地帳としても貴重であるといえます。

  • 区分:古文書
  • 指定年月日:昭和51年10月1日
  • 所在地:上赤名